生命保険の選び方についてシリーズでお話をしていきたいと思います。
今日はそのうち予定利率について詳しくお話をしたいと思います。
Q:予定利率って何?
A:保険事業は先にお金(保険料)を契約者から受け取って、
後になって保険金を契約者に支払う商売です。
将来の保険金の支払いに備えて保険料の一部を積み立てた資金を
株式や債券といった有価証券などで運用しています。
(保険会社は機関投資家といわれてます)
保険会社は保険契約を結ぶ際に
「この積立金を毎年利率〇.〇%で運用します」
と約束をします。
この利率が予定利率と言われるものです。
予定利率が高いほど高い運用益が見込めますので、
同じ保険金額であれば保険料を安く設定できます。
逆に予定利率が低いと保険料は高くなります。
先日の私のブログでも書きましたが、2016年からの日銀の
マイナス金利政策の影響で2017年は各保険会社が予定利率の引き下げを
一斉に行います。保険を見直すタイミングにご注意ください。
過去の予定利率
1985年の6.0%が最高利率でした。
過去40年の予定利率の遍歴をざっと公開すると
1975年 4.0%
1976年 5.0%
1981年 5.5%
1985年 6.0%
1990年 5.5%
1993年 4.75%
1994年 3.75%
1996年 2.75%
1999年 2.0%
2001年 1.5%
2013年 1.0%
そして2017年は約0.6%くらいになると
言われています。
1970年代は高度経済成長期でどんどん予定利率が
上昇していっていますね。
そして1985年から90年代頭までまさにバブル経済の
影響で予定利率がMAX6.0%になりました。
1993年以降はバブルがはじけてどんどん予定利率が下がっていきました。
2017年はマイナス金利の影響で過去最低水準の予定利率になることが
決定しています。
注意していただきたいのは予定利率が高いころの保険は
「お宝保険」と言われていて、非常に高利回りの貯蓄性保険なのです。
保険料払込総額が約550万円で満期保険金が1000万円になる保険なども
あります。
間違っても保険営業マンの口車に乗って解約をしないでください。
実際に私のお客様で上記の保険を解約されそうになり、
たまたま私が気が付いて、解約を阻止した経緯もあります。
お客様からは大変感謝されました。
以前からお知り合いの保険営業マンだったみたいで、解約を勧められて
信用しきって解約の書類を書いてしまっていました。が、間一髪のところで
解約を止めることができました。
1980年代ごろの貯蓄性の高い養老保険や終身保険にご加入の場合、
注意してください。