不動産の共有名義はやめた方がよい(相続相談の実例)

先日、かながわ遺言・相続相談センターでセミナー&個別相談会を

開催しました。

その中で実際にあった相続に関するご相談の事例をお話ししたいと思います。

 

相談者Aさん、60代女性

4カ月前にご主人を死亡。

ご夫婦の間に3人の子供(長男、長女、次女)

亡くなったご主人の兄弟は姉2人と弟1人(ご主人入れて4人兄弟)

そしてご主人のお母さん(100歳)

という家系でした。

 

亡くなったご主人のお父さんはもう数年前に他界しているのですが、

その時の相続したものが不動産(土地)でした。

神奈川県の大和市周辺の土地約80坪(推定2500万円くらい)です。

 

この相続の時に一番やってはいけないことをしてしまっていました。

それは、土地を相続人5人で共有名義にしたということです。

 

亡くなったご主人の100歳の母は2分の1の持ち分

長女が8分の1、次女が8分の1、ご主人が8分の1、弟が8分の1

という具合に共有登記しているそうです。

 

そして、今回ご主人が亡くなって遺された奥さんである相談者Aさんの相談は

相続財産として持っている土地の共有持ち分に対して、

相続税の申告をしなくてはならないのか?ということでした。

 

ご主人の相続人はAさんと子供3人ですから相続税控除額は

3000万円+600万円×4人=5400万円

5400万円が控除額になります。

 

ご主人の預貯金額はほぼ100万円程度で、他に不動産や有価証券等の資産も

無いということでしたので、上記の「共有名義の不動産2500万円÷5=500万円が

相続財産となりますが、結果として相続税を支払う必要がありませんよ」

というお話をしたら、専門家に確認してもらってほっとしたと安心して帰られました。

 

どうやら葬儀屋さんからもらったチェックシートを基に死後の整理をしていたみたい

なのですが、その中に不動産の項目があったため気になっていたそうです。

 

しかし、このAさんには不動産の共有はすぐにでも解消した方が良いと

アドバイスしました。

共有=共憂

私はこう言いました。

「共有にしておいて一つも良いことありませんよ。

もしこのまま共有名義のまま登記を放っておくと

例えばご主人の母(100歳)が亡くなった時、

また姉弟でもめますよ。

Aさんはご主人の姉弟とはあまり仲が良くないといいましたよね?

ご主人がいらっしゃらなくなったわけですがら、姉弟とはもっと

話しづらいですよね?

できればAさんが500万円の代償交付金をもらい、

共有名義から抜けることをお勧めします。

このままずっと放置しておくと、今度はAさんのお子さんや姉のお子さんの代にまで

引きずることになりますよ。子どもの代にまで波及すると更にわけがわからない

状態になりますから、できるだけ早く共有を解消しましょうね。」

とお話させていただきました。

争いごとはまっぴらごめんだというAさんにとって

将来起こるであろうトラブルを事前に知ることができ、

そして対処方法までわかったため、晴れ晴れしたお顔で

帰られたのが印象的でした。

 

更に、共有名義ということは名義人全員の署名捺印がないと

売りたくても売れない、つまり流動性が悪くなるという

デメリットがあります。

不測の事態をさけるためにも不動産の共有名義はやめましょう


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